長期金利が上昇して、株が売られる理由は? 国債が売られていて、株も売られてるわけですよね?
12月14日
良い質問ですね。一見矛盾しているように見えますが、これには明確な理由があります。
国債が売られる理由:
- 投資家が将来のインフレや景気過熱を予想
- 中央銀行の利上げ観測
- 財政悪化懸念
これらの理由で国債が売られると、国債価格が下落し、長期金利が上昇します。
株も売られる理由:
- 企業の資金調達コストの上昇
- 金利が上がると、企業が借入をする際のコストが増加
- 設備投資や事業拡大が抑制され、将来の利益成長が鈍化
- 割引率の上昇
- 株価は将来のキャッシュフローを現在価値に割り引いて評価されます
- 金利が上がると割引率も上がり、同じ利益でも株価の理論値が下がる
- 債券との競争
- 国債の利回りが上がると、比較的安全な国債の魅力が増す
- 株式から債券へ資金が流れる(特に高PER銘柄から)
- 景気減速懸念
- 急激な金利上昇は、将来の景気減速や景気後退のシグナルとして捉えられることも
つまり、国債も株も両方売られているのは、投資家が「リスク資産全般から離れている」わけではなく、金利上昇という同じ要因に対して、それぞれ異なるメカニズムで価格が下落しているということです。
その中で短期国債がかわれてるのは?
12月14日
良い観察ですね!短期国債が買われている(短期金利が相対的に低い、または下がっている)場合、いくつかの理由が考えられます:
1. 資金の一時的な避難先
- 株も長期債も売るが、現金を完全に保有するのではなく、短期国債で運用
- 「様子見」の姿勢で、すぐに動かせる資金を短期債に置いている
2. イールドカーブのスティープ化(傾斜化)
- 長期金利が上昇する一方で、短期金利が据え置き、または緩やかな上昇
- これは「将来の景気・インフレ懸念はあるが、当面の金融政策は緩和的」という見方を反映
3. 中央銀行の政策期待の違い
- 短期金利は中央銀行の政策金利に強く影響される
- 「今はまだ利上げしない」という観測があれば、短期債は安定的
- 一方、長期金利は将来の期待を織り込むため先に上昇
4. 流動性の確保
- 市場が不安定な時は、換金しやすい短期債に需要が集まる
- 長期債は金利変動リスクが大きいため敬遠される
典型的なシナリオ: 「将来インフレや金利上昇が来そうだが、今すぐではない」と市場が見ている場合、長期国債は売られ(長期金利上昇)、短期国債は買われ(短期金利は安定)、株は金利上昇懸念で売られる、という状況になります。
これはまさに「金利の先高観」を示す典型的なパターンですね。
金利上昇局面で株高になることもあるよね?
21:14
その通りです!金利上昇と株高が同時に起こることは珍しくありません。重要なのは**「なぜ金利が上がっているのか」**です。
金利上昇でも株高になるケース:
1. 景気拡大による金利上昇
- 経済成長が加速し、企業業績が好調
- 資金需要が増えて金利が上昇
- 企業の売上・利益増加が金利上昇のマイナスを上回る
- これは「良い金利上昇」
2. 適度なインフレ期待
- デフレ脱却や適度なインフレは企業の価格転嫁を可能にする
- 名目GDPの成長で企業収益も拡大
- この場合も金利上昇と株高が並存
3. 金融危機からの回復局面
- 極端な低金利から正常化する過程
- リスクオンで株が買われ、安全資産である国債が売られる
逆に株安になる金利上昇:
1. 急激すぎる上昇
- 企業が適応できないスピードでの金利上昇
- 景気の急ブレーキ懸念
2. 景気後退懸念の中での金利上昇
- インフレ抑制のための過度な引き締め
- スタグフレーション懸念
3. 財政悪化や信用不安
- 国の信用低下で金利が上昇(リスクプレミアム)
つまり、**「景気拡大→金利上昇→株高」という好循環もあれば、「金利急騰→景気懸念→株安」**という悪循環もある、ということです。市場は常に「金利上昇の理由と速度」を見極めようとしています。
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